9日目 夜泣きとマナさん

朝7時半起床。
昨夜、息子が初めて夜泣きをした。えーんえーんと泣きやまない息子を抱きしめながら、全部許そうと決めた。ジュースも裸足も何もかも。日本のような無菌状態で過ごすのはそもそも不可能だし、息子のためと言いながら知らず知らずのうちにパーフェクトマザーを目指して神経質になり過ぎてたのだ。白いお砂糖もショートニングも味の素だって別にいいじゃないか。自分にも息子にも甘くなろう。そう決めた。

朝ごはんにしようと、近所をお散歩。ジュースバーでバナナジュースを頼んで、ひと口飲んでは渡し合いっこ。息子はチューっとストローで吸ってハイと渡すのが嬉しそう。いい感じのカフェが見つからなかったので、帰宅して目玉焼きとトーストにクリームチーズを乗せてシェアして食べた。
部屋に戻るなりすごい眠気が襲ってきて、横になったところまでは覚えてたのだけど目が覚めると息子が隣で眠っていた。時計を見ると13時半。
息子も起きてきたので、ごはんにしようとアムリタガーデンに向かう。
ピタサンドとジンジャージュースを注文。かなり辛めのジンジャージュースだったけど飲みたいというので飲ましてみたら、最初は舌を出してエーってしてたけど、気に入った様子。なるほど、こうやって何でもあげてみたらいいんだなと思う。ダメダメ言うから欲求不満でグズるのだ。おいしいピタサンドをふたりで分けて満足。ふと思い立って、グリーンデイズで隣部屋だったマナさんという女性にお茶のお誘いメールを送ってみた。
一旦ホステルに戻って、お米でも炊いておこうとお米を洗い始めたら、今日から料理しちゃダメってことになったと言われる。バンコクにいるオーナーからの通達らしい。自炊の是非を考えていたところだったけど、やっぱりおにぎりのひとつでも握れる逃げ道があった方がいいと思って、宿を出るかもしれないとマネージャーに伝えておいた。
マナさんとの待ち合わせの時間まで共有スペースの畳で寝転ぶ私を尻目に、息子はスタッフの女の子たちから蒸したお芋やらグレープフルーツやらをもらってご満悦そう。
その姿を見ながら、今日は夜泣きしないだろうなぁとぼんやり思った。

マナさんと合流してサタデーマーケットへ。マナさんはタイマッサージの学校に通っている、日焼けが似合う女の子。ひと目みた時から気になってたのだ。チェンマイのことやお互いのことを話しながら歩く。「自炊することにこだわり過ぎてるのかな」と尋ねてみると、「私は料理してると落ち着くんですよね。だから、キッチンのある宿を選んでいます」と言われて妙に腑に落ちた。そうそう、全部外食だと落ち着かないの。こういう女の子の側にいると、全部がポジティブに思えてくるから不思議だな。ふっと後ろを振り返るとちょうど夕陽が落ちる時刻で、お堀にオレンジ色の影が映っていた。

途中で、マッサージの学校が同じだというノブさんという男性にも偶然会い3人でマーケットに向かう。すごい人混みをかき分けながら、買い食いしてお買い物しておしゃべりして。最後にお寺で、太鼓と獅子舞のような舞を見ておしまい。
心が満たされたひと時だった。
マナさん、ノブさん、ありがとう。

ハハコトリップ

1歳8か月の息子を連れて、母子ふたり旅をすることにしました。その記録を綴ります。

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